コロナの第3波…。
いったいいつになったら収束するのか。
「元の生活」
というけど、元が思い出せなくなるような気がする。
マスクをしないで外を歩くなんて…出来る日が来るのだろうか。
大学のホールもこんな感じ。
もちろんレッスン室も完全な対策をしている。
巨大サーキュレーターがあちこちに置かれている。
廊下や教室に…一体いくつあるのか。
日本はまだまだ優秀らしいが。
生徒のグランドピアノ購入のため、神戸の三宮にあるスタインウェイにお邪魔した。
夢のような場所。
スタインウェイとボストンのグランドピアノがずらりと並んでいる。
私ではなく生徒が購入するのにも関わらず、私が次から次へと色んなグランドピアノを弾かせていただいた。
約2時間…。
10時に入って、気づけば12時半。
スタインウェイにしろボストンにしろ色んな大きさや種類があるので全然飽きない。
弾いているうちに、生徒のために選んでいるのか自分が弾きたいから弾いているのかわからなくなってきた(笑)。
弾いていて実感する。
やはりボストンも含め、スタインウェイ社のピアノは素晴らしい。
そして、私の私物の年期の入ったニューヨークスタインウェイも素敵なのだが、やはり新しくメンテナンスの行き届いたグランドピアノは素晴らしかった。
また行こう(笑)。
公立の小学校で、各学年1時間ずつ、音楽室でのミニ演奏会をさせていただいた。
各学年別々に1時間ずつなので、すぐ近くで、そしてたっぷりと生の演奏に触れてもらったのではないかと思う。
そして、ちょっと面白いことをした。
1人1人に色とりどりの折り紙を配り、それぞれの曲が何色に感じたかをあとで発表してもらったのだ。
これが予想通りとても面白かった。
みんな色んな意見と感性を持っている。
そしてちゃんと理由も言える。
右に習えではなく、ちゃんと1人ずつ理由を言ってくれる。
日本の小学生も、なかなか面白い!
と素直に思った。
自分の感性を持つこと、そしてそれをちゃんと発表出来ること。
今からの日本人には特に必要とされることだと思う。
小学校回り、これからもどんどんします!!
生徒たちに、スタンプラリーをしてもらおうと思っている。
何か目標を決めて、それを達成したら私がスタンプを押す。
それを8個集めたら何かプレゼントがもらえる。
こういうのは素直に嬉しいし、モチベーションにもなる。
大人もスタンプカードをついつい集めてしまうのと同じか(笑)。
景品は何にしようかな。
それを考えるのもまた楽しい。
幼稚園の生徒さんが、
「先生、間違い探しして〰」
と、動画を送ってきてくれた。
メヌエットを頑張って練習しているMくん。
2つの動画を送ってきてくれたので、
「さぁ、じゃあよーく聞き比べよう!」
と張り切って一つ目から聞き始めた。
ふむふむ。
そして、2つ目に突入してすぐに
「⁉」
となり、「あー、そっちの間違い探しね(笑)!」
となった。
動画で見ていただけないのが残念。
でも、いつもそうやって愉快な仲間たちに見守ってもらってるのね。(◠‿・)—☆
小学生の生徒が、クラシックコンクールの賞状を持ってきて見せてくれた。
自分の名前の入った賞状。
こういう物が、子供の自信になる。
「トロフィーが欲しいから」
という理由で頑張れる子供もいる(笑)。
理由は何でもいい。
「頑張る!」
という気持ちが子供の中に起こることが重要だ。
私はあまり結果を重視しない方だけど、「モチベーション」のため、または「大きな成長」のためには、コンクールを使うのは大賛成だ。
賞状やトロフィーは、ぜひお家で堂々と飾ってほしい。
それを見る度にその子は誇らしく思えるし、家族も褒めてあげられる。
子供はシールが大好きだ。
なので、私もとにかくシールを用意している。
その子によって変えたり、お友達であれぱ同じのにしてちょっと競争してもらったり。
その曲が完成したときも貼るし、注意するところにも貼ったりする。
口で言うより、鉛筆で書くより、効果は絶大だ。
そういえば…。
私が子供のときもシールを使っていた記憶がある。
私の先生は残念ながらシールは貼ってくれなかったが、自分で自分にご褒美として貼っていた。
「この曲が最初から最後まで間違えずに弾けたらシール1個貼る!!」
とか決めて、出来たらノートに貼っていた。
今考えると、自分に厳しい子供だったのか(笑)。
とにもかくにも、シールの存在はスゴイ。
どうなることかと思ったが、結局今年も私の門下生のコンサートを開催することが出来た。
1週間前まで、録画コンサートにしようかどうか悩んだが、やはり「生の音色」には到底かなわないと思い、通常のコンサートの形ですることを決定した。
そして、やはりその形でやって良かった。
今年は7人の門下生が参加してくれたが、皆、この状況の中をよく準備し、そして立派に演奏してくれた。
7人とも、驚くほど環境が違う。
現役の大学生は3人。
同女が二人と桐朋一人。
あとは卒業生だが、普通に就職している子もいれば、ピアニストとして生活している子もいる。
もちろん独身の子も、そして既婚者で母になっている子もいる。
本当に様々な環境なのだ。
様々な環境の中生活している7人が、一つの舞台で共に音楽をする。
これほど尊く、そして貴重な時間はない。
私は、演奏を聴きながら感無量で、本当に幸せであった。
色んな状況の中、音楽を続けてくれている皆に感謝の気持ちでいっぱいだ。
さぁ、また来年に向けて頑張ろう。
幼稚園の生徒さんの〇〇ちゃん。
いつも楽しいことをたくさんしてきてくれるのだけど、今回は感心した。
バーナムの「ぶらんこ」という曲に合わせて、ぶらんこのようにぐるぐると回るものを作って持ってきてくれたのだ。
ぐるぐるとゆっくり回してからパッと手を離すと、今度はけっこう早くクルクルと回って元に戻っていく、というのを音で表している曲。
うんうん。
こんな風に実際にやってみると、イメージが簡単に湧くね!
そして彼女は、本当にこの動きのように弾いてくれた。
やっぱり、頭の中だけで想像するより「実際に見てみる、やってみる」ことが大切だと実感する。
しかも子供のうちにこうやっていちいち実体験することが、後々の「曲に対するイメージ」に大きく影響するのだ。
色んな体験をしていって欲しい。
大変だけど、お家の人にも協力して欲しい。
皆さんは、本物のフォルテピアノを見たことがあるだろうか。
フォルテピアノとは現代の「ピアノ」とは違う。
昔の「チェンバロ」と現代の「ピアノ」の間の楽器。
チェンバロのような音色だが、やっぱり違う。
でも、作りはとても原始的で今のピアノともやっぱり違う。
弦を弾くように出来ており、それを押さえるものや、蓋の木などにとても手作り感があり、1つ1つ個体として特別な感心がする。
今回の演奏会で初めて共演させていただいたが、ピアノに挟まれたプログラムの中で、フォルテピアノはとても魅力溢れる音色を響かせてくれた。
ピアノとは鍵盤の白と黒が逆になっているのも面白い。
ベートーヴェンやモーツァルトは、現代のピアノの音色はほとんど知らない。
この楽器の音色を聞いて育ち、そしてこの音色のイメージで作品を作っているのだ。
そう思うと、この楽器に触れることが出来たのが、とても貴重な経験であった。
音楽祭の最終日。
私にとっても久しぶりの本番。
やっぱり、何ヶ月ぶりかの本番は緊張した。
短い曲なのに。
大して難しくない曲なのに。
そういう問題ではないのだろう。
お客様の前で演奏すること。
それも一人で。
それが緊張の1番の原因だろう。
時々ヴァイオリンや他の楽器が羨ましくなる。
私もたった一人ではなく、伴奏を連れていきたい(笑)。
二人で弾きたい。
でも今回はソロだけではなく、連弾や他の楽器とのアンサンブルもあったので、それはとても楽しく演奏出来た。
やはりアンサンブルはとても楽しい。
オーケストラに入りたいと、心から思う。
ピアノは孤独な楽器だ。
きのくに音楽祭真っ只中。
今日が最終日。
昨日は、イオンでの子供たちの「マラソンコンサート」、お昼からはメディアアートホールにて「発掘コンサート」そして夜はメディアアートホールにて「トリオアコード」さんのピアノトリオ。
全て、それぞれ素晴らしかった。
本当に、それぞれが素晴らしかった。
感動した。
音楽って、そして生の音って、やっぱりいい。
いいだけではなく、私たちの心に、精神に必要だと思う。
人間は、やはり「食べる」だけで生きている生き物ではない。
「心」が、「感性」が大切。
と、思い知る1日であった。
今日、私も夜に演奏します。
きのくに音楽祭の初日、若い芽のコンサートの本番が無事に終了した。
お陰さまでたくさんのお客様に足をお運びいただき、この状況の中大盛会に終わることが出来、感謝でいっぱいだ。
色々な楽器、色々な年齢、そして色々な状況の子供たち。
終わったあとの彼女たちの晴れ晴れとした笑顔を見たら、本当にやってよかったと、私も満足感でいっぱいになった。
インタビュアーという仕事も初めてだったが、子供たちの答えもなかなか面白く、私も楽しかったしお客様にも楽しんでいただけたのではないかと思う。
やはり、子供たちの感性や考えは面白い。
そして純粋だ。
演奏のみならず音楽への思いもとても純粋で、こちらも逆に刺激を受けた演奏会になった。
皆さん、お疲れ様でした。
おめでとうございました。
来年も必ずやります!
小さな生徒さんで、今年ショパンコンクール in ASIAを受ける子が二人いる。
でも、例年と違って録画で。
子供の録画は、学生や大人と違ってなかなか難しい。
まず、気持ちを乗せてあげないといけない。
何回か弾いて、少し直すところを直して、そのあと
「さぁ、一回弾いてみようか」
と録画を始めても、ちょっと間違えたりする(笑)。
「もう一回頑張ってみよう❗」
と続けてみるけど、こっちが出来たらあっちが出来なかったりして…そのうちに子供は疲れてくる。
ということが分かってきたので、毎週録画をすることにした(笑)。
そのうちにきっと
「上手~‼️」
という演奏が出来るはず。
本人、お母さん、そして私、みんなで頑張ろう。
悩みに悩んでいたが、やっぱり今年の私の門下生のコンサートは開催することにした。
感染者も減少傾向にあるし、色んな規制も緩和されてきているから。
このまま増加しなければ出来るだろう。
10月25日、大阪の池田にあるマグノリアホールにて。
ここのグランドピアノのスタインウェイは素晴らしい。
とても貴重な年代物のスタインウェイで、彫刻も素敵な上、音色が本当に美しい。
演奏する側もとても弾きやすく、弾き手にとっても聴き手にとっても極上のピアノだ。
あまりにも感染者が多ければ録画コンサートにしようと思っていたが、やはりここは生の音色を楽しみたいホールだ。
一生懸命練習に励んでいる生徒たちのためにも、実現出来ることを祈る。
昨日、オンラインで「エチュード会」を開催した。
毎年、夏に開催しているエチュード会。
小さな子たちはバイエル。
大きくなって来るとショパンエチュードなど、とにかく「練習曲」を弾く。
コロナのお陰で発表会もなくなり、これ以上みんなの「演奏の場」を失いたくないという思いから、苦肉の策として「オンライン」ですることになった。
リハーサルまではやはり何かと問題が起こり、本当にうまくいくのか??と心配していたが、本番はお手伝いしてくれた大学生のお陰でとてもスムーズに事が運んだ。
みんなも、画面を通じてだったが頑張っているのがよく分かり、一生懸命弾いているのも伝わってきて、とても嬉しかった。
オンラインでも、やって良かったと、心から思う。
いつもの生の演奏ももちろんいいけど、これはこれで刺激があり、ゆっくりお家で見ることが出来ていいと思った。
みなさま、お疲れ様でした。
このコロナ渦の中、第二回目のきのくに音楽祭が開催されることになった。
実行委員の一人として私も本当に気を揉んでいたが、「中止」という選択をするのは音楽家として余りにも残念だし、このコロナ渦だからこその「音楽」をやっぱり届けたい、という思いで色々と準備を進めてきた。
東京芸大の学長の澤先生も
「どのような形であれ、開催しましょう」
とおっしゃってくれている。
「どのような形」ですればいいのか、今実行委員で熟考しつつ進めている。
私の担当するイオンでの「マラソンコンサート」、そして今年新しく開催する「若い芽のコンサート」も予定通り開催することになったので、今和歌山県内の子供たちを募っている。
詳しくは「きのくに音楽祭」のホームページもしくはFacebookを見ていただくと分かるが、「マラソンコンサート」は小学校4年生から6年生、そして「若い芽のコンサート」は小学校4年生から高校2年生までを募集している。
音楽を、楽器をしている子供たち、ぜひともご参加、ご応募くださいませ。
お待ちしております。
前回の続きになるが、彼女がまたまた楽しい注意書きを書いてくれていたので紹介したい。
自分で「考えて」注意すべきことを書いているのだが、よーく見るとその文章がとても面白い。
「石じゃないんだから」
「レじゃないんだよ〰️。なにやっとるんだ」
「がんばりなさい」
など(笑)。
本人はいたって真面目に書いている。
それがまた面白い。
「赤じゃなくて、鉛筆で書こうね」
とだけ言っておいた。
この感性やユーモアを失わないで成長してほしい。
先月から来始めた幼稚園年長さんの女の子。
とてもハキハキとした明るい女の子で、色んなおしゃべりもしてくれる。
先日、その子の「バーナム」という楽譜を開いて、思わず笑ってしまった。
バーナムには人間を形取った絵が各曲に書かれているのだけど、その絵の横に、その子がイチイチその絵の真似をして人間を書いているのだ。
その「マメさ」と「発想」に笑ってしまった。
そして、この写真の楽譜。
これは感心してしまった。
「ギロック」の楽譜なのだけど、これには自分で「注意すべきこと」が文字で書かれている。
しかも、私は何も言ってないところに。
私に何も言われていないのに、自分で「直すべき」と考えて、それを書いている。
それが合ってようと合っていまいと、そんなことは大したことではない。
私はとても嬉しい気持ちになって、その前向きさと行動力に感心した。
「発想」できる子供に育てたい、と常々思っている私に、大いなる影響を与えてくれてありがとう。
日本クラシック音楽コンクールの審査のため、大阪に出向いた。
ステージでの演奏の審査員のお仕事も、一体どれくらいぶりだろう。
本当に久しぶりに舞台での演奏を聴けることだけで、とても嬉しく思う。
演奏する方もきっとそうだろう。
「生の音を、生の音楽を聴きたい」
渇望してしまう。
今日の審査は、色んな意味で感無量になりそうだ。
ある人から珍しいお仕事をいただいた。
その人がお好きなある「歌」を楽譜にしたものを、お手本として私が演奏したものを録画して、それをファイルにして送ってほしいと。
その「歌」をピアノで弾きたいのだけど、指の番号も、弾き方もわからないので、と。
私はその「歌」も聞いたことがなかったし、楽譜も手書きだったのでちょっと曲の雰囲気が分かりにくかったが、音を出してみて「感じた雰囲気」を大切にして、演奏した。
そして録画した。
そして、「ゆっくり丁寧バージョン」も演奏して録画した。
「ピアノを弾いてみたい」
という思いが嬉しいし、出来るだけ易しく弾けてほしいし、楽しんでほしい。
今の時代、色々な方法があるもんだ、と感心しながらのお仕事だった。
少しでもお役に立ちますように。
こういう
「指のトレーニング」
の物は昔から色々とあった。
私が桐朋に入学した当時、周りの子は「木」で出来た、なんだかオカリナ?のような形で、4つほど突起物がある物体を持って歩いていた。
そしてことあるごとにそれを出して、その突起物に指を当ててトレーニングしていた。
それが今や、こんな形になっている。
しかも人によって、そして指によってトレーニングの強さを調節出来たりする。
私もやってみたが、これはなかなかいい。
「指一つ一つの筋肉を鍛える」
という意味ではもってこいだ。
小学生くらいから使えると思う。
暇な時や、移動のお供にオススメする。
ピティナは今年は開催されなくなった。
他にも開催見送りのコンクールはいくつかある。
そして、毎日新聞主催の日本音楽コンクールとショパン国際コンクールin ASIAは、なんと「録画」審査になるらしい。
録画での審査.....。
賛否両論あると思うが、やはり公平性という意味ではあまり良くないだろう。
でも、
「何かに向けて頑張る」
という意味では、挑戦する価値はあるだろうと思う。
「例年と同じ価値」ではなく「今年だけの価値」として見なければいけないかもしれない。
それは、今色々な場所で色々な工夫の中行われている「演奏会」と同じ状況だろう。
「今までと同じこと」
が出来なくなりつつある。
自宅のレッスン室にはソファを置いているが、そこに置くクッションを母が作ってくれた。
コロナで「ステイホーム」の期間中、母はずーっとミシンに向かい色んな物を作っていたのだが、これもその中の作品の一つ。
ゴブラン織りで、犬がたくさんいる生地。
色も可愛らしくて、素敵なクッションだ。
おかげでお部屋の雰囲気も少し変わりました。
生徒のレッスン中、ソファに座って待ってくれているお母様たちも、これでリラックスしてくれますように。
私の自宅のレッスンのお部屋に、
「愛」
と書かれた額がある。
書家の金澤翔子さんに書いていただいたものだ。
もう10年ほど前に縁あってお近づきになったのだが、その頃私が色々なことで少し悩んでおり、
「何か一つ私に字を書いて欲しい」
とお願いをしたら、
「愛」
をくださった。
私の宝物の一つ。
あまり使わない言葉だが、生きていく上でやはり基本となる言葉だと思う。
毎日見ている額だけど、時々じーっと見入っては色んなことを思う。
字一つで救われることもある。
演奏会にはけっこう行く方だと思うが、
「この人の演奏会があったら必ず行く!仕事を調整してでも行く!」
と思っている演奏家が何人かいる。
五嶋龍くんもその中の1人。
ヴァイオリンだけど、彼の「音楽」はヴァイオリンだからとか、ピアノだからとか、そういうところとは一切関係ないところにある。
たまたま龍くんのお母様がヴァイオリニストだったので、お姉さんの五嶋みどりちゃんと同じくヴァイオリンをやり始めただけの話。
楽器は何でもいいのだと思う。
どうして彼の演奏はこんなに引き込まれるのか。
ずば抜けたテクニックもあり、簡単に、自由にヴァイオリンを操っているように見える。
気持ちいいくらい。
でも、引き込まれるのはそこではない。
余分なものは何もなく、それでいて隅々まで音楽に溢れている龍くんのヴァイオリン。
熱すぎることもなく、冷静沈着でもない。
そして、客席の空気も完全に捉えていて、きちんとそれに誠意を持って応えてくれる。
演奏会そのものが、まさに五嶋龍くんの人間性そのもののように感じる。
今年もまた、彼と同じ空気を共有出来る。
今からとても楽しみだ。
先々週から新しく来てくれている幼稚園年長さん女の子の生徒さん。
ものすごく明るくておしゃべりで、初めて会った時からもうハキハキと色々お話してくれる。
こちらもついついおしゃべりしてしまうほど。
ピアノもとても好きなようで、どんどんと弾いてきてくれる。
難しい曲でもどんどんチャレンジしてくる。
それは私もとてもとても嬉しいのだけど....。
ひとつ困ったことがある。
どうしても指が折れ曲がってしまうのだ。
張り切って、強い音で一生懸命に鍵盤を押すので、小さな小さな指が耐えきれず折れ曲がってしまうのだ。
それをイチイチ私に注意される(笑)。
せっかく楽しく弾こうとしているのに、そして弾けているのに、イチイチ
「あら、またおゆびがおねんねしてしまってるよ〰️」
と言われる。
私も、ご機嫌よく弾いていてほしいと思いつつ.....やっぱり最初が肝心。
と、心を鬼にしてイチイチ言う。
少しの間頑張ったらすぐに慣れて、折れ曲がらなくなくなるからね。
頑張ろう!
桐朋の音楽教室が、大阪の非常事態宣言解除を受け、3ヶ月ぶりに再開した。
そして私も3ヶ月ぶりに電車に乗った。
ほぼ全員の方がマスクをしている。
大阪の難波で降り、そのまま心斎橋筋を本町まで歩いてみた。
つい3ヶ月前までは、歩こうと思ってもなかなか進めないほど人でごった返していた心斎橋筋。
前も横も景色もほとんど見えなかった。
しかも90%くらいの方々が外国人だった。
飛び交う外国語がいつも聞こえてきてた。
今日は、スイスイ歩けた。
前も見えた。
「あ、こんな景色だったのか。」
「へぇ、こんな建物だったんだ.....。」
不思議な感覚。
時々すれ違う人達はみんな日本人。
一つの通りに5軒ほど並んでいるのではないかと思うくらいのドラッグストアは、どこも閑散としていた。
いつもなら、歩いて35分ほどかかる商店街が25分ほどで歩けた。
つい3ヶ月前のあの景色。
あの時は歩きにくくてごちゃごちゃしていて嫌だったが、こうなってみるとちょっと寂しい。
あの活気が戻るのは、一体どれくらい経ってからだろう....。
芦屋の方に来てくださっている生徒さん。
なんと.....御年78歳。
私の生徒さんの中では最高齢だ。
もっと衝撃なのは、なんとピアノを始められたのは「70歳」だとおっしゃること。
そして、もっと私を一番感嘆させるのは「現在の年齢」でも「始められた年齢」でもなく.....彼女の「音色」だ。
なんと優しい音色を出すのか。
白い柔らかそうな美しい手で、柔らかくピアノの鍵盤に触れる。
78歳とは思えないテクニックもお持ちなのだが、(今はショパンの幻想即興曲を弾かれているが、つい最近はバラード1番を弾かれたらしい!)それよりも、「美しい音」を出そうとしておられるところに、私はいつも感嘆し、尊敬し.....憧れる。
ただただ、純粋にピアノを愛しておられる。
「ピアノが好きで好きで。出来ることなら1日中ずっと弾いていたいんです」
とおっしゃる。
本当に、ただただピアノを愛しておられるのだ。
「こんな風にピアノに関わる人生」
って、素敵だ。
と、いつも憧れる。
立場が逆だ(笑)。
今年は、コロナのお陰でピティナコンペティションの開催が全て無くなってしまった。
そしてその代わりに、課題曲を録画したものを審査員にWebで聴いてもらい、それに対して講評をいただく、という形の「課題曲チャレンジ」が開催されることになった。
私はその審査員もさせていただくことになるかもしれないが、どちらにしてもこのいつもの「ハンドブック」は必要なくなりそうだ。
いつもとは全く違う形だから。
「コンサート会場で生の演奏を聴いてもらい、それを審査してもらう」
とは違うが、これはこれで子供たちには良い経験になるかもしれない。
「録画」するのも緊張感があっていいし、何より様々な時代の課題曲を勉強して、それに対してのコメントをいただくのはとても良いことだ。
コンペティションではないので順位は無いが、それもまた子供たちにとっては「伸び伸びと挑める」良い機会かもしれない。
せっかく勉強するのだから、精一杯頑張ってほしい。
昨日は、大学での実技試験であった。
みんなやはり緊張の面持ちで試験の部屋に入ってくる。
そして、学籍番号と名前を言い、試験カードを先生に渡してから、ピアノの前に座る。
が、その時点でけっこう注意されることがある。
「この曲の作品番号が書いてないのはどうして?」
「学籍番号ははっきり言ってください。」
「お辞儀はきちんとしましょう」
などなど。
一般の大学生と違って、音楽大学の学生は個々に注意しなければならないこと、やらなけらばいけないこと、個々に言われること、そして個々に先生と付き合わなければいけないことが多い。私は最近特に、それがとても良いことだと思う。
知らず知らずのうちに、目上の方への挨拶の仕方や付き合い方が出来るようになる。
色んな場面で自分がどうすればいいか分かるようになる。
試験は一人一人見られるし、大学ですでに「上司と付き合う」ようなものだから。
みなさん、試験お疲れ様でした。